診察椅子・患者用椅子の脚の形状と選択時のポイント

■ 診察椅子・患者用椅子の脚の形状と選択時のポイント

病院やクリニックの診察室で使用される患者様が座るための診察椅子・患者用椅子は、特別な規定や基準はなく、仕様も多様でございます。 診察に支障がなければ問題はないのですが、患者様が使用される製品となりますので安全・安心に使用できる仕様である事が重要でございます。 ここでは診察椅子・患者用椅子の脚の形状と選択時のポイントをご案内させて頂きます。

●脚の形状-1　　円盤脚タイプ

円盤脚とは円形のベース（土台）で支柱から椅子本体を支える仕様の事でございます。 ベースに使用される素材としてはアルミダイキャスト、スチール（鋳物）、樹脂成型品等がございます。 診察椅子・患者用椅子、工場の作業椅子、飲食店の椅子等で使用されております。 円盤脚タイプの場合はその形状により人がつまづきにくく、素材も重い為に安定した着座状態を保つ事できます。 ただし素材が重い事で持ち運びに苦労したり、床の不陸の誤差になじまない場合もございます。

●脚の形状-2　　5本脚・キャスタータイプ

5本脚・キャスタータイプとは、一般的なオフィスチェア同様にキャスターが付いた5本の脚（脚羽根）で支柱から椅子本体を支える仕様の事でございます。 脚羽根に使用される素材としてはアルミダイキャスト、スチール（鋳物）、樹脂成型品等がございます。 オフィスチェアとして基本的な脚形状の為、広く使用されております。 キャスター付きのため移動がしやすい点は管理者側にとってメリットですが、 こと医療施設においては患者様がつまづいたり、お子様が落ち着いて座っていないなどデメリットもございます。

●脚の形状-3　　5本脚・固定タイプ

5本脚・固定タイプは5本脚・キャスタータイプと同じく5本の脚（脚羽根）で支柱から椅子本体を支える仕様の事でございますが、 キャスターのかわりにアジャスターやスペーサーがつけられております。 使用する人がその場からほとんど動かないで良いシーンで利用されております。 円盤脚タイプより生産コストが低く、円盤脚タイプでなくとも良い（コストをおさえたい）場合に選ばれております。

●選択時のポイント

医療施設、特に診察椅子・患者用椅子として使用する場合は、円盤脚タイプが理想的と思われます。 患者様がつまづきにくく、かつ安定した着座状態を保てるメリットは大きく、コスト面のデメリットを上回ります。 来院する患者様が比較的若い人が多い場合や、円盤脚程コストをかけたくない場合は、5本脚・固定タイプ。 また、診察室で補助用として使用する場合は、キャスター脚タイプでも良いと思います。

診察椅子・患者用椅子は、特別な規定や基準はなく、仕様も多様でございます。 安全・安心に使用できる事が前提でございますが、用途やコストを考慮して仕様を選択する事も重要でございます。

大手オフィス家具メーカー・コクヨ製の患者用チェア。 安心感を与えるラウンドフォルム、つまづきにくい円盤脚、安定した座り心地を支える背もたれ、耐アルコール＆耐次亜塩素酸ナトリウムレザー張りと 患者用チェアとしての機能をバランスよく備えた患者用チェアでございます。

⇒ 椅子王国が案内する「病院・クリニック様向け情報」　一覧はこちら