クリニックや病院の待合室の椅子・ソファの形状と選択時のポイント

■ クリニックや病院の待合室の椅子・ソファの形状と選択時のポイント

病院やクリニックのロビーや待合室で患者様が待機時に座るための椅子・ソファには複数の形状がございます。 特別な規定や基準がございませんので、収容人数やコストバランスなどを考慮して仕様を選択すると思われます。 ここではクリニックや病院の待合室の椅子・ソファの形状と選択時のポイントをご案内させて頂きます。

●椅子・ソファの形状-1　　長椅子タイプ

２〜４人が座れる様に横に長く作られた椅子で、ソファやベンチを総称して長椅子と呼ぶこともございます。 肘付き（中間肘含む）、肘無しがございます。 構造部のフレームはスチール製または木製で、一般的に木製の方が価格が高い傾向にございます。 病院や公共施設のロビーではこの形状を使用する事が多く、クリニックでも同様でございましたが、 コロナ禍においてはソーシャルディスタンス確保のため、複数人が詰めて座らない様に張り紙がされるなど、本来の機能を活かせない状況が続きました。 コロナ禍以降は長椅子タイプから、確実に間隔が空けられる一人用が選ばれる傾向にございます。

●椅子・ソファの形状-2　　一人用タイプ

一人掛け専用の椅子でございます。 肘付き、肘無しがございます。 長椅子タイプ同様に、構造部のフレームはスチール製または木製で、一般的に木製の方が価格が高い傾向にございます。 長椅子と同じ数量（人数）分を揃えるとコストが高くなるため、待合室の椅子・ソファとしてはあまり使用されておりませんでしたが、 コロナ禍以降は確実に間隔が空けられる個別ソファ・一人用椅子の導入（入替）が進んでおります。

●椅子・ソファの形状-3　　ベンチ・スツールタイプ

一般的に長椅子タイプの背もたれ無し仕様をベンチ、一人用タイプの背もたれ無し仕様をスツールと呼びます。 構造部のフレームはスチール製または木製で、一般的に木製の方が価格が高い傾向にございます。 ベンチ・スツールタイプはどの方向からも座ることができるので、長椅子や一人用タイプの全面に配置される場合が多くございます。 背もたれが無くどの方向からも座れることから、場合によっては対面で座ることもあり、コロナ禍においては飛沫感染対策の観点から座る方向を制限したり、ベンチ・スツールを壁側に配置することもございました。

●選択時のポイント

大型の病院や公共施設では間隔を空けたとしても大人数を 配置できる長椅子タイプでも良いと思われますが、 クリニックの待合室の椅子・ソファとしては確実に間隔が空けられる一人用タイプを推奨いたします。 コロナ禍がピークアウトしたとは言え、新たな感染症が拡大した際には個別ソファ・一人用椅子の方が飛沫感染対策の観点から適していると言えます。 また一人用タイプは組み合わせにより２〜３人用としても利用でき、破損等があった場合でも長椅子タイプより交換費用をおさえることができます。 一人用タイプは待合室のリニューアル時にレイアウト変更が行いやすいという利点もございます。

病院の待合室の椅子・ソファは、特別な規定や基準はなく、仕様も多様でございます。 患者様がリラックスした状態で待機できる事が前提でございますが、 用途やコストも考慮して仕様を選択する事が重要でございます。

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